宇宙関連銘柄(グロース市場)

近年、宇宙産業は急速な成長を遂げ、投資家にとって魅力的な投資機会となっています。日本の株式市場においても、多数の宇宙関連銘柄が上場し、注目を集めています。

宇宙産業の市場規模と成長ポテンシャル

現在、世界の宇宙産業は8兆円規模の巨大市場へと成長しており、今後さらなる拡大が見込まれています。QUICKが選定する宇宙開発関連株の平均上昇率は2.1%を記録し、東証株価指数(TOPIX)が1.0%安となる中でも逆行高を示すなど、市場からの注目度の高さを物語っています。

この成長の背景には、政府の積極的な支援があります。宇宙関連株は「国策テーマ株」として位置づけられ、「宇宙開発利用加速化プログラム(スターダストプログラム)」などの政策的後押しを受けています。

東証グロース市場の注目宇宙関連銘柄

東証グロース市場は、宇宙関連ベンチャー企業の主要な上場先となっています。以下、特に注目すべき銘柄を詳しく見ていきましょう。

ispace(9348)- 月面開発のパイオニア

基本情報:

  • 事業内容:月面開発の事業化を目指す民間宇宙企業
  • 設立:2010年
  • 上場:2023年4月

ispaceは、民間企業として月面開発に取り組む日本を代表する宇宙ベンチャーです。2024年2月15日には、民間企業による商業用月着陸船として初めて「月フライバイ」に成功し、大きな話題となりました。

同社の事業戦略は段階的なアプローチを採用しており、まず月周回軌道への到達、その後月面着陸、最終的には月面資源の利用を目指しています。

アストロスケールホールディングス(186A)- 宇宙デブリ除去のリーダー

基本情報:

  • 事業内容:宇宙デブリ(衛星の残骸など)除去サービス
  • 特徴:世界初の商業用デブリ除去サービスの開発

宇宙空間における「ゴミ問題」は深刻化しており、アストロスケールはこの課題解決に特化したビジネスモデルを展開しています。2025年4月には米国宇宙軍からの受注が増額され、燃料補給衛星「APS-R」の開発が進められています。

アクセルスペースホールディングス(402A)- 衛星データサービス

2025年8月13日に東証グロース市場に新規上場した注目企業です。同社は以下の2段階事業戦略を展開しています:

  • アップストリーム事業(AxelLiner事業):衛星の開発から運用まで
  • ダウンストリーム事業(AxelGlobe事業):自社衛星で取得したデータ提供サービス

衛星データの需要が急拡大している現在、同社のビジネスモデルは高い成長ポテンシャルを秘めています。

QPS研究所(5595)- 九州大学発の技術力

2024年12月6日に東証グロース市場に上場した九州大学発の人工衛星ベンチャーです。小型SAR(合成開口レーダー)衛星の開発、製造、データ販売を手掛けており、政府のスターダストプログラムにも参画しています。

SAR衛星は天候に関係なく地表の観測が可能で、災害監視や農業分野での活用が期待されています。

有望銘柄は?

9438ispaceは月面着陸挑戦に向けて株価が強含みになる傾向。
典型的なイベント銘柄なのでしょう。
と、なると月面着陸再々挑戦となる2027年にまた株価のウネリがありそうです。
2026年からボチボチと安いところを拾っていくのはどうでしょうか?